映画を、観に行ったんだ。何ヶ月かぶりに。

といっても僕は昨年1 9 月にはカメラを止めるなを見たし、11 月にはエウレカセブン(ANEMONE)を見たし、ずっとやがて君になるというTVアニメも見ていた。何も書いていないけど、確かに見た。だから映像作品を見るのは全然久しぶりじゃない。

でもそれらの作品について、何かを書く気にはなれなかった。だからこのブログは 8 月以降更新されていない。プライベートで忙しかったから? まさか。それとも他のことに興味津々で手が動かなかった? まさかな。だけど深く考えはしなかった。このブログのことを忘れたわけじゃない。だけど書けなかった。書きたいとは思わなかったんだ。

そして、することがないからと新年早々の新宿でこの映画を見たときは、やっぱり何も書こうとは思わなかったんだ。なんだよこの話って、確かにそう思ったんだ。僕にはハズレだったなって確かにそう思いながら席を立った。なのに、どうしてだろう。1 週間近くたった今も、染みついて離れない。

本当にわからない。僕には何も説明ができない。心からそう思う。

ただ僕は、二人が淀川の支流を眺めながら対照的な感想を告げるのが頭から離れない。それ以外のことを、書ける気がしない。

でも時間をかけてやっと、彼女の選択が少なくとも彼女にとっては必要なものだということがわかった。そして、彼女が”本当に”2共生していくという選択をするために必要なことだった。

自分の人生だ。どんだけ迷惑をかけてでも自分が納得できる道を進んだほうがいい。そのほうがいい。きっと。

でもそう思おうとすると、チクチクと胸が痛む。なんだろうこの話は。もしも漢字 2 文字で表すなら、「猛毒」じゃないだろうか。

久々に毒を食らった。そして、中和もできず体の中を駆け巡り続けている。


  1. そう、もう昨年なんだ。 [return]
  2. なんだろう。でも少なくともそれまでの彼女の共生の仕方は不完全なものだったように思える。それは幸福であるかとは違う尺度だ。 [return]